子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
「んー疲れたぁ」

大きなお腹を撫でながら浴槽の縁に頭を預ける。ああ気持ちいい。
温かさが伝わったのか、途端に胎動を感じ始めた。

「気持ちいいねえ。あなたは女の子なのかな?それとも男の子なのかな?」

出産の痛みを思い出すとちょっと怖いけど、やっぱり赤ちゃんの誕生は楽しみだ。


完全にリラックスして目を閉じていたその時、カタッと脱衣所の扉を開ける音がして目を開けた。

「柊也さん?なんかあった?」

「雅也、すぐに寝たぞ」

「よかった。ありがとうね」

報告に来てくれたのかな?ぐらいに思った私が甘かった。

次の瞬間、ガチャリと浴室の扉を開けてくるから驚いた。いくら夫婦とはいえ、恥ずかしいものは恥ずかしい。少しでも体を隠すように、身をかがめて体に腕を巻きつけた。


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