子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
痺れを切らせた柊也さんは、戸惑う私の腕を優しく引くと、自分の足の間に座らせた。後ろから抱き込むようにして、腕をお腹に回してくる。

「んー紬ちゃんだ」

首筋に顔を埋めて、すりすりし出した。恥ずかしさとくすぐったさに体を捩れば、そうはさせるかというように、チューっと首元に吸い付いてくる。

「ちょっと、柊也さん!!」

間違いなくキスマークを付けてるし。
ていうか、なにこの状況。
一人パニックになる私をよそに、やりたい放題し出した。

「ちょっ、ちょっと!!ストップ、ストップ」

「うるさいなあ。くれるんだろ?ご褒美」

あっ……
〝紬に気持ちよくしてもらおうかなあ〟とか言ってなかったか!?

ま、まさか、ここで?
な、なにをしろと?
身重の体では、到底こんなところではできない。いや、ベッドでもさすがにもう無理。そんな気にもなれないし。


じゃあなに?
手か?手を使うのか?

いや、相手はエロ大魔王のこと。 
口か?口を使えと……?

「紬。何百面相してんだ?」

「だ、だって、柊也さんがご褒美とか言うから」

しまったと思ったけど、時すでに遅し。私の反論に、それはもう満足げにニヤリとした柊也さん。こ、怖い……


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