子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
「じゃ、じゃあ……」

失礼しまーすなんて、そっと腕を伸ばそうとしたその瞬間。

「んん……」

私の唇が、柊也さんによって塞がれた。
動き回る舌は強引なのに、支える手はどこまでも優しい。すぐに気持ちよくなってしまう。


「はあ、はあ、はあ……」

唇を離された時には、すっかり息が上がっていた。

「大丈夫か?」

強引にしたくせに……なんて野暮なことは言わない。柊也さんは、クルリと私を向かい合わせにした。

「う、ん」

息が整うまでの間、額から首筋まで、優しく口付けられていく。彼の行動はどこまでも甘いのに、変な気分になることはない。それは、彼自身もそこまでさせるつもりがないからだと思う。目を閉じて、ただ心地良い口付けをひたすら堪能した。



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