子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
「んー気持ちいー」

柊也さんはすっかり両腕に私を包み込むと、その整った顔を私の胸元に寄せてグリグリとしてくる。

「ちょっ、ちょっと!!離してください!!」

「やだ」

やだって……
この状況は、絶対によろしくない。昨日の朝の二の舞になりかねない。

前科のある彼のこと。ここで気を抜くわけにはいかない。

「柊也さん、今日は仕事です。離してください」

きっぱり言うと、柊也さんは私の胸元から不機嫌そうな顔を向けてくる。

「そんな顔をしてもダメですよ。起きる時間です」

「ちぇっ。紬ちゃんのおっぱい、最高に気持ちいいのに」

「お、おっぱい!?」

そうだった。2人とも裸なんだった。
慌て出す私を見て満足したのか、柊也さんは私の胸元に口付けて、やっと離れてくれた。

今、チクリとしたけれど……まさか……


そっと自分の胸元に目を向けると、思った通りになっていた。



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