恋愛経験0のイケメン俳優と恋をした件。(事件)
「紬?ごめん、今日、遅くなった
もしかして、寝てた?」
「んーん…まだ起きてたよ
ライトは寝てるよ´-ﻌ-`…zzz
大和は?
今、仕事終わったの?」
「今日は、もぉ少しかかりそう」
日付が変わりそうな時間だった
「えー、こんな時間まで?大変!
ちゃんとご飯食べてる?」
「今日は、まだ食べてない」
大和、声が疲れてるかな…
「ちゃんと食べないとダメだよ!
大和すぐ痩せちゃうから…」
「うん
紬とラーメン食べ行きたいな…」
「うん、私も行きたい
…
今日、寒かった
大和がいるところも寒い?」
「うん、外が多いから寒いよ」
大和が鼻を啜る音がした
今も外にいるのかな?
「大和、風邪ひかないでね!
疲れてると風邪ひきやすいから…
あ…ごめんね…
仕事中なんだよね?
私、余計なことばっかり言って…」
いつも
なんでもない会話だけど
大和の声を聴くと
安心する
「もぉ少し、大丈夫だよ…
…
紬は?
今日は、なんかあった?」
「うん…
…
私ね…
今日、誕生日だった」
「え…」
「毎年、お母さんがケーキ作ってくれるの
ライトも食べたそうにしてたから
少しだけあげちゃった´•ﻌ•`♡
あ、大和のマンションと同じなの!
1205…12月5日
初めて行った時、
そぉ思ったの思い出した
運命だったかな?なんて…」
いつもと変わらない誕生日だった
毎年、家族でケーキ食べてる
今年はライトも一緒だった´•ﻌ•`♡
瞳をクルクルさせて興味津々にみんなを見てた
かわいくて大和にも見せたかったな
「オレ、紬の誕生日も知らなかった…」
私の声とは裏腹に
大和の声は暗かった
「違うの!
そんな意味で言ったんじゃなくて…
…
ただ
大和に1歳近付いたよって言いたかった」
嬉しかったから
言いたかった
ただそれだけだった
別に誕生日だからって一緒にいたいとか
プレゼントが欲しいとか
そんなことじゃなくて…
「忙しいとか言って…
いつもオレのことばっかりで…
紬は、いつもオレのこと考えてくれてるのに…
サイテーじゃん…オレ…」
「そんなことないよ!
いつも
大和から電話くるの楽しみにしてるんだよ
疲れてるのにいつもありがと
…
今日はもぉ来ないかな…って待ってたけど
今日中に電話きて嬉しかった
大和の声、聴けてよかった」
ただそれだけでいんだ
去年の誕生日までは
電話をしてくれる人もいなかった
また鼻を啜る音がした
「大和…今日は、言ってくれないの?
…
好き…って…」
いつも言ってくれるのに…
「…オレ、言う権利なくない?
誕生日も知らなかったんだよ」
大和…
「言ってくれないの…?今日は…」
今日は…言ってほしかった
何もいらないから
近くにいなくてもいいから
ただそれだけ…
また鼻を啜る音がした
「大和、かんばってね
ごめん、長電話して…切るね…」
大和の声を聞く前に切った
泣きそうだったから…