恋愛経験0のイケメン俳優と恋をした件。(事件)
駅の方に歩いたら花火の音が微かにした
「あ…花火の音、またする
…
私の耳鳴りかな…」
耳の後ろに手を当てて
キミが言った
「オレも聞こえるよ」
「やっぱり?聞こえるよね!」
キミとこの音を共感できたことが嬉しかった
「花火、見たかった?
近くまで見に行けばよかったね
…
今度、行く?
これから、他にもたくさん花火大会あるよ」
「んーん…」
「高い所から見たかった?
…
あのマンションから見たかった?
…
でも、あんなマンションに住むことも
もぉ、ないかな…」
「見てみたかったけど
今日ベランダで花火したから、いい…」
断わられた
少し汗ばんだ腕と腕が触れて
キミがオレから距離をとった
「紬、なんか小さくなった?」
「ん?変わらないよ」
オレと紬の差は20cm以上ある気がした
それは
紬が
オレと距離を取ってるから
もぉ背伸びしてくれない?