恋愛経験0のイケメン俳優と恋をした件。(事件)

「今日ね
いろんなこと思い出した

前に大和とラーメン屋さん行った時
大和が変装して行ったこと
楽しかったな〜って

でも、塩ラーメン食べて
涙の味も思い出した


それから
チョコレートのCMも…
大和って、スゴい人だったんだよねって…」



「思い出したくないことは
無理に思い出さなくていんじゃない?」



「無理してないよ

だって
全部、ホントの大和だって…

最近ね
少しずつ受け入れることができたの」





大丈夫?



また

いなくなったりしないよね?



「それからね
実験の結果が出たの」



「実験…?」



「うん、実験」



「実験…て…
あぁ…前に言ってた…?」



「うん」



たまにキミは不思議なことを言う


そんなところも好きだけど…



「結局、なんの実験だったの?」



「ん…?

また出会っても…
好きになるのかな…って…」



「???…どーゆー意味…?」



「また最初から…
出会いから、始めてみたかった

何がホントで何が嘘かわからなくて…
何を信じていいかわからなくて…
こわくなって…

ホントに好きなのかも
わからなくなって…

ごめんなさい
待ってなくて…」



ズキン…



だからキミは

一度消えて

また現れてくれたの?



また出会っても好きになるのかな…



こんなだらしなくて

不甲斐ない今のオレ



しかも

こわがらせたのも

信じられなくさせたのも

オレなのに…



キミはオレに謝った



好きになんてなってもらう資格ないし



今こうして

キミの目の前にいるのも申し訳なくなる



マンションにも住んでないし

隣にライトの鳴き声が聞こえるようなアパート



せめて髪切っとけばよかった



ヒゲだって毎日剃るぐらい

キミに嫌われないためだったら剃ってたのに



好きになってもらう資格ないのに

まだ

諦められない自分がいる



それくらい

キミが好きなんだ



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