恋愛経験0のイケメン俳優と恋をした件。(事件)
「まだ、聞きたくなかったな…」
そう言ったキミは
優しい顔をしてた
「私の誕生日に聞きたかった」
キミの誕生日
12月5日
あと5日
「あぁ…ごめん
それまで、待てなかった」
待ってたら
キミがいなくなるんじゃないかって
「聞いてくれる?
…
私ね
大好きな元カレがいたの
…
大好きだったのに別れちゃったの」
「え…
それって…少女漫画の話…?」
「んーん…
…
違うよ
…
私、今まで付き合った人
ひとりしかいない
…
…
今度は、信じたい
…
…
大和…
ホントに、ここにいるよね…?」
確かめるみたいに
キミの両手がオレの頬を包んだ
優しくて柔らかい
まだ温かかった
信じたい
キミはそう言ったけど
オレの目に
信じられない光景が映ってる
ドキン…
「また好きになってもいいかな?
…
…
大和…
…
…
大和…
もっと好き…」
キミの手から
オレの耳に伝わってくる
キミの声
温かく
心地よく
オレの耳に響く
キミの頬が赤く染まって
オレはまた
キミと同じ世界にいることを実感した