プラチナー1st-
*
業後、和久田が紗子の席まで鞄を持ってやって来た。
「松下、行こう」
そうやって堂々と主任の前で約束の話をしないでくれないかな。案の定、主任からは、
「なんだ、松下。今日は和久田と何処か行くのか」
と誤解されてしまった。いや、誤解じゃないんだけど、和久田くんとの間柄を誤解されたくない。
「はあ、まあ、なんでか付き合えって言われてしまって…。まあ、一回くらい良いかなと思ったんで…」
そう言うと、和久田が驚いて否定した。
「何言ってんの。俺は今日だけで済ますつもりないぞ」
だから、そういうこと主任の前で言わないでくれないかな。
……って、えっ?
「…なに? 今日以外にも付き合わなきゃいけないの?」
「だって、浜嶋主任とは何度も飲みに行ってるんだろ? じゃあ俺と行ったって良いじゃん」
良いじゃんって……。ぽかんと口が開いてしまうのを、主任が笑った。
「おいおい、熱烈だなあ」
主任の冷やかしを即座に否定する。
「違います!」
しかし、紗子の言葉に和久田の真剣な言葉が被さった。
「違いませんね」
……、…えっ?
業後、和久田が紗子の席まで鞄を持ってやって来た。
「松下、行こう」
そうやって堂々と主任の前で約束の話をしないでくれないかな。案の定、主任からは、
「なんだ、松下。今日は和久田と何処か行くのか」
と誤解されてしまった。いや、誤解じゃないんだけど、和久田くんとの間柄を誤解されたくない。
「はあ、まあ、なんでか付き合えって言われてしまって…。まあ、一回くらい良いかなと思ったんで…」
そう言うと、和久田が驚いて否定した。
「何言ってんの。俺は今日だけで済ますつもりないぞ」
だから、そういうこと主任の前で言わないでくれないかな。
……って、えっ?
「…なに? 今日以外にも付き合わなきゃいけないの?」
「だって、浜嶋主任とは何度も飲みに行ってるんだろ? じゃあ俺と行ったって良いじゃん」
良いじゃんって……。ぽかんと口が開いてしまうのを、主任が笑った。
「おいおい、熱烈だなあ」
主任の冷やかしを即座に否定する。
「違います!」
しかし、紗子の言葉に和久田の真剣な言葉が被さった。
「違いませんね」
……、…えっ?