片思いスパイラル。
何も言わずに、黙っていると。




「家どこ?……名前は?」


「すぐそこ。名前は……」

この男の人は暇なのかな。私なんかに親切にして。
あれ?これって親切心?それとも危ないのかな?よく考えてみたら、一応、個人情報だし。また沈黙が始まる。


「名前は、知ってるからいいけど。」

そう言う、男の人は一つ咳払いをした。
ああ、名前言う必要なかったのか、良かった……。

ん?


「林。お前、太ったな。」


何!この人誰?



「誰ですか!」


「顔、みろ。」


そう言って、顔が近づいてくる。ああ、このシチュエーション、苦手……。



「ほら。」



男の人が、黒いパーカのフードを取る。


私の目をまっすぐ見つめてくる。この目は、どこかで……。
< 6 / 6 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

冴えたカタツムリ。

総文字数/832

青春・友情1ページ

表紙を見る
七人の小人たち

総文字数/1,923

恋愛(純愛)4ページ

ナナツノココロ、咲け。

総文字数/394

青春・友情3ページ

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop