先生は旦那様
実家に着くと誰かお客さんが来てたみたい。


静かにリビングの方へ向かうと話し声が聞こえた。


「この度は、うちの沢村が申し訳ありませんでした」

「謝られましても、智也の傷は消えないんです」


お母さんの返事で誰なのかはわかる。

言い方的に、智也の学校の校長だろうと。


「ほんとにすみませんでした。智也くんにも直接謝らせていただけませんでしょうか?」

この声は…きっと、担任かな。


今更謝罪しに来たの?遅くない?

運動会から1週間経ったんだけど?


イライラがおさまらず、自分てもおかしいと思う。

抑えられないイライラに腹立たしい。


私は気づいたらリビングに入って、叫んだ。


「ふざけんな!智也は、そんな薄っぺらい謝罪で傷は癒えないんだよ!!!」


「美弥!?」


と、驚くお母さん。

そりゃあびっくりもするよね。

来るって伝えてなかったし。
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