死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?
「またまた、そんなことあるはずないでしょ」


玲子はまた顔色を悪くして言う。


ついさきほど厚彦が引き起こした心霊現象で倒れたばかりなのだ。


これ以上深い話は禁物だ。


梓は話題を変えようとしたが、先にエリカが口を開いていた。


「あるんだって、そういうことも! それにさ、学校の七不思議とかもあながち嘘じゃなかったりするんだよねぇ」


怖い話を始めるエリカは止まらない。


トイレの花子さんや、夜中の人体模型など、小学校ではやっていた七不思議を列挙していく。


「この学校でもね、不思議な話はあるんだよ?」


不意に真剣な表情になってエリカが言う。


「ふ、不思議な話って?」


玲子は怖いものが好きなのか苦手なのか、話しを進めようとしている。


「最近聞いた話はね、バスケ部の部室に出てくる幽霊のことだよ」


「バスケ部?」


梓は首をかしげて聞き返した。
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