死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?
「今日も疲れたなー!」


呟きながらベッドに入ろうとした、その瞬間だった。


なにか違和感を覚えて梓はその場に棒立ちになった。


(なんだろう、この違和感)


眉間にシワを寄せて部屋の中を確認する。


しかし特に変わったところはない。


今日は両親とも家にはいなかったから、誰かが入った形跡はない。


なのに……。


ゾクリ。


不意に背筋が寒くなり、梓は両手で自分の体を抱きしめた。


10月中旬。


気温は徐々に下がってきているけれど、寒気を感じるほどじゃない。
< 2 / 338 >

この作品をシェア

pagetop