死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?
(救急車? そんな大けがをした人がいるの?)


そんなことを考える余裕だってあった。


でも、だんだんと体の力が抜けて行くのを感じた。


うずくまっているとも困難になり、横倒しに倒れた。


その時、自分の首に何かが突き刺さっているのがわかった。


そっと手で触れてみる。


チクリとした痛みを感じて手を確認してみると、血が滲んでいた。


(あぁ……首に刺さったんだ)


その時初めて、救急車が必要ななのは自分だったのだと気がついた。


意識が朦朧としてくるなか、リュウヤさんはじっと窓の外を見つめていたのだった。
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