可愛い腹黒後輩の溺愛が甘い。

 こ、この2人の喧嘩っていつもこんな感じになるのかな……!?

「結乃、どう?」

「わ、私にはり…………ダメですよ、結輝さんを大切にしないと」

「あーはいはい俺が悪かったですよ」

 すると千瀬さんは華奢な結輝さんの体を抱き上げて、お姫様抱っこをした。

「な!?や、やめてよ!」

「暴れないで落ちるよ」

 な、なんか私、邪魔な気がする……。

 今すぐこの場から消えた方がいい気が……。

 けど、甘い千瀬さんと、それに対して私から見ても可愛い反応をする結輝さんに、つい目が行ってしまって、ジーッと2人の事を見ていた。


 すると、千瀬さんは技とらしく結輝さんをソファにおろした。

「いーこにしないと、気絶するまでキスするよ」

「や、やめて……!」

「……なんで泣いてんの?」

「ち、千瀬最近怖い……」

「……それは結輝が可愛いから俺がヤンデレ化してってるだけ」

 あはは……すごいな……。


 そんな2人を見ていると、鈴くんの事を急に思い出した。

 そういえば、鈴くんと喧嘩したことない……。

 鈴くんは、ずっと私の事が嫌だったのかな……。

 だけど、私がしつこいから、もう別れようとして……。
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