可愛い腹黒後輩の溺愛が甘い。
 
 考えれば考えるほど、嫌な考えしか浮かばなくなってきた。

「仲直りできる?」

「ぅっ……ひっく……うん……」

 気づけばどうにか2人は仲直りできたらしかった。

 ……鈴くん……。

「結乃、ごめんね、結輝にお仕置きしなきゃいけないから、帰ってくれる?」

「あ、は、はい……」

 結輝さん泣いちゃってるけど大丈夫かな……?

「ご、っ……めんね……結乃っ……ん……また来てね……」

「は、はい……!」

 私は、トボトボと歩いて千瀬さんと結輝さんの豪邸を出た。

 道路に出ると、さく先輩に目が止まった。

「さく先輩……」

「……結乃か、あの高嶺の豪邸から出てきてたけど、知り合いなのか?」

「は、はい、千瀬さんは鈴くんのイトコらしくて……」

「ああ、そう言う事か」
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