可愛い腹黒後輩の溺愛が甘い。
 ……さく先輩は、毒舌じゃなければ余程優しいのになぁ……。

 って、毒舌なんて失礼か。

「さく先輩、どうしてここに?」

「バイトだ」

「あ、バイト……執事のですか?」

「違う、他のバイトだ」

「そ、そうなんですか……大変ですね……」

 まぁ、私も別の意味で大変だけど……。

「……暇ならくるか、カフェでバイトしてるんだが」

「えっ!?本当ですか!」

「ああ、来るといい」

「ありがとうございます!!」

 ……少しは気分転換になるかな。

 もしこれが全て夢ならば、どれだけ幸せだったんだろうか……。

 少し歩くと、可愛いオシャレなカフェが目に止まった。

 思わず「うゎぁっ……」と声を漏らしてしまうぐらいに。
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