Romantic Mistake!
* * *
激しいおしおきが終わり、私がきちんと事情を説明すると、彼は焦りを浮かべて聞き返した。
「え、お義兄さん?」
「はい。ボスの朝倉英一郎は、私の姉の夫です」
ぐったりとしている私に彼は「え、でも」とまだ疑問を投げ掛けているため、私は毛布で体を隠しながらきちんと補足する。
「私がうちの姉を紹介したらボスが一目惚れしたんです。彼の家は私にとっては姉の家でもあるので、姉に会いによく遊びに行っています。さっきの電話は、次に来るときに姉のお気に入りのシャンプーを買ってきてくれという意味でして。姉もボスもポンコツで、いつもシャンプーとコンディショナーを間違えて買ってしまうような人なので、私に頼んでくるんですよ」
「そ、そうなんだ……」
「はい。ボスの家族だけでなく姉も今は朝倉なので、それからは名前で呼んでいます」
これですべての疑問が解消したのか、颯介さんはキスマークだらけの私の体を優しく起こし、眉尻を下げて「ごめん」と謝った。