Romantic Mistake!
「いや、よくない。結局ゆっくり休めなかっただろう。どうだい、来週もまた三連休にするというのは」
「え!?」
驚きすぎて、鳩が豆鉄砲をくらったような顔を社長に向ける。
「今回の休みは出勤扱いにするから、来週こそ思う存分羽を伸ばしてきてくれ。英一郎のことは私がよく目を光らせておくから心配しなくていいよ。普段から麻織さんに頼りすぎなんだ。ここらへんで修行をさせておかないと」
信じられない……。三連休なんて一年に一回取れるかどうかだと思ってあきらめていたのに、また来週も取っていいなんて。そしたら今度こそ、北海道へ行けちゃう。
「しゃ、社長……」
うれしくてまた涙が出てきた。ここ最近、うれしいことがありすぎて涙腺がおかしくなっている。
「いいんですか私……北海道に行っても……」
自分が思っていたより北海道への未練がすごいらしく、私は無意識にそうつぶやいく。うちの社長だけでなく、颯介さんと小野さんにも、フフッと笑われた。