アオハルの続きは、大人のキスから
そこからお互いの話をしあううちに、芋づる式に二つの話が重なったのだ。
まさかこんなことがあるのか、と椿と顔を見合わせて驚いたのはひと月前。
小鈴の居場所がわかった今、本当はもっと早くに小鈴の前に現れたかった。だが、肝心の椿が商談で海外に行ってしまうということで、今日まで会うのを耐え忍んでいたのだ。
十年前の面影を残しつつ、大人の女性に変貌していた小鈴。
ますます綺麗になっていた小鈴だが、心に響く鈴が鳴るような声、黒目がちの瞳。そして、唇の感触は以前と一緒だった。
心の奥底から彼女がほしい。そんな飢渇した思いが込み上げてきて、彼女をずっと求めていたのだと再確認をする。
小鈴に関しては、もう理屈じゃない。ただ、彼女がいい。それだけだ。
それは今も同じ思いだということは、先ほど痛いほど思い知らされた。