キス、涙々。
そんな軽い気持ちで参加したスタンプラリーだったけど、動物たちを見つけるのは思ってたよりもむずかしかった。
でも、見回りのほうは順調。
みんないつもより派手な格好だけど、それは出し物の衣装だったり、そうでなくても許容範囲内のものがほとんどだった。
わたしは手元の記録用紙をのぞき込む。
「よかった、いつもより全然少ない」
ほっとしながら顔をあげると、視界の端をなにかが横切った。
ふわふわもこもこした、白色のなにか。
あれは……ネコの着ぐるみ?
追いかけてみると、予想は的中していた。