キス、涙々。
入学して一ヶ月。
安定に友だちゼロだったわたしのハンカチと同じものを、美晴ちゃんも持っていたらしく。
『ポポロくんかわいいよね。ねえ、よかったら友だちになってくれない?』
『っ……、ふ、ふつつか者ですが、よろしくお願いしますっ……!』
『あれ、あたし申し込んだのプロポーズだっけ』
そのときわたしは初めて嬉し泣きというものを知ったのだった。
……いや、ちょっと盛った。
本当はもっと早くに知っていたけど。
でも、このとき流した涙が生きてきて
いちばん嬉しかったのは……本当。