キス、涙々。
*
『わたしのポポロくん、返してっ……!』
幼い頃から身体も、勇気も人一倍ちっちゃかった。
そんなんだからその男の子に目を付けられたんだと思う。
まるでガキ大将のような体躯をして、わたしをつかみ押し倒す男の子。
もみくちゃにされたあと、あげくの果てにはポポロくんのスコップを持ち逃げされた。
わたしはぼろぼろ泣きながら男の子のあとを追った。
そうして気づいたときには知らないところまで来ていた。
もちろん男の子も見失ってしまって、ひとり途方に暮れるわたし。
知らない土地にきた不安、恐怖、そしてポポロくんを持ってかれた哀しみが一気に押し寄せてきて。
『っ、うぁ、わぁぁん……!』
大きな声でわんわん泣いても、誰も助けてくれなかった。
みんなが見て見ぬフリをして遠ざかっていくなかで、
『大丈夫?』
助けてくれたのが犬のおまわりさんだった。
『わたしのポポロくん、返してっ……!』
幼い頃から身体も、勇気も人一倍ちっちゃかった。
そんなんだからその男の子に目を付けられたんだと思う。
まるでガキ大将のような体躯をして、わたしをつかみ押し倒す男の子。
もみくちゃにされたあと、あげくの果てにはポポロくんのスコップを持ち逃げされた。
わたしはぼろぼろ泣きながら男の子のあとを追った。
そうして気づいたときには知らないところまで来ていた。
もちろん男の子も見失ってしまって、ひとり途方に暮れるわたし。
知らない土地にきた不安、恐怖、そしてポポロくんを持ってかれた哀しみが一気に押し寄せてきて。
『っ、うぁ、わぁぁん……!』
大きな声でわんわん泣いても、誰も助けてくれなかった。
みんなが見て見ぬフリをして遠ざかっていくなかで、
『大丈夫?』
助けてくれたのが犬のおまわりさんだった。