キス、涙々。
わたしは言葉につまりながらおまわりさんに話した。
ポポロくんが連れ去られたこと。
ここがどこだかわからないこと。
泣き虫だっていじめられることまで、なぜか話してしまった。
すべてを聞いたおまわりさんはなるほど、と言ってわたしの手をにぎってくれた。
『安心して。おまわりさんがパパとママのところに連れていってあげるから』
『うそ』
『本当さ。なんで嘘だと思うの?』
『おまわりさん、かおこわいから……』
『生まれつきなんだよ。ごめんね、治せるものなら治したいんだけど』
ともかくおまわりさんはわたしを家に帰してくれるという。
わたしはその言葉を信じて、おまわりさんについていった。