キス、涙々。
道中、いろんな話をした。
『まひろちゃん、だったかな?』
『ましろだよ』
『ましろちゃん。ポロロくんのスコップのことは残念だったけど、そんなに悲しまなくていい』
『なんで……?』
『いい子にしていればきっといいことが起こるから。神様はちゃんと見ているんだよ』
『神様……』
『そう。それにもうすぐクリスマスだ!今年のサンタさんはきっと豪勢な贈り物をしてくれるぞ。ね?まひるちゃん』
『ましろだよ……』
わたしはおまわりさんのあたたかな手を握りながら、こつんと小石を蹴った。
ころころと転がる小石はすぐに道路の溝に落ちていく。
『いい子にしてたらお友だちいっぱいできるかなぁ』
『ああ、できるさ。僕が保証する』
『こしょー?じゃあましろはお塩するね』