キス、涙々。
「ふ、不純異性交遊!」
「不純?どこが」
真っ赤になるわたしにハギくんはくすりと笑う。
「ましろちゃんは真っ白純粋だから知らないだろうけど、不純っていうのはもっと言えないことを指すんだよ」
ひええぇ……!
つう、と指を行ったり来たりされて声が出そうになった。
そんなとき、
「おい。朝から盛るな。乗せられるな。やるならよそでやれ」
「あっ加賀屋くん……」
そういえば、と失礼ながら思い出したわたしとは違って、ハギくんは最初からわかっているようだった。
「よそでやるならいーわけ?」
「いくらでもどーぞ。俺には関係ない」
「副会長のくせに不純異性交遊認めたー」
「まだ不純異性交遊じゃないんだろ」
「これからを想像しないでくれる?このむっつりスケベ」
「うるせーよオープンスケベ」
このふたりの言い合いも相変わらずだ。
お互いに認めてないけど、やっぱり仲がいいんだと思う。
……わたしを挟んで言い合いするのは、ちょっとやめてほしいけれども。