キス、涙々。


「先輩だって色へんですよね?」

「これは……もとからこういう色で、」


「じゃああたしもこれ、裸眼なんで」

「でも青色にみえるなぁ……」

「じつはロシア人なんです。あの、遅刻するんでもう行ってもいいですか。まだ課題も終わってないんで」



すぐバレるような嘘や、強行突破をしかけてくる子も数多く。

そんな彼女らをなんとか押しとどめ、せめて名前とクラスだけは控えなくちゃいけない。


最終的に浴びせられるのは、よくて舌打ち。
わるくて暴言。


精神的にも肉体的にもきつい、風紀委員の仕事。



これ労災おりてもいいと思うんだ。


< 4 / 253 >

この作品をシェア

pagetop