極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
彼女が俺の方を振り返ってにっこり笑った。
それからどれくらい富士山を眺めていたのだろう。
午後十時過ぎに車に戻って後部座席に敷いてある布団に入った。
布団は二組で大人ふたりがギリギリ寝れる広さ。
「なんだか修学旅行とかしてる気分」
彼女がクスッと無邪気に笑うと、布団に片肘をつきながら悪戯っぽく目を光らせた。
「枕投げは無理だが、怪談話なら出来る」
近くあった懐中電灯を掴んでライトをつけると適当に話を作って、梨乃に聞かせる。
「昔、あるところに美しい娘がいて、この湖に棲む主が彼女を見初めて嫁にした。それで……!」
「ぎゃあ〜!それ絶対ダメなやつですよ。特にこんな湖畔なんて幽霊出そうじゃないですか!」
梨乃が少し怯えながら俺の手をガシッと掴む。
「そんなにお化け怖いのか?」
「ガチで怖いです。絶対どっか行かないでくださいね」
念を押す梨乃に少し笑いながら頷いて懐中電灯のライトを消した。
「わかった。わかった」
それからどれくらい富士山を眺めていたのだろう。
午後十時過ぎに車に戻って後部座席に敷いてある布団に入った。
布団は二組で大人ふたりがギリギリ寝れる広さ。
「なんだか修学旅行とかしてる気分」
彼女がクスッと無邪気に笑うと、布団に片肘をつきながら悪戯っぽく目を光らせた。
「枕投げは無理だが、怪談話なら出来る」
近くあった懐中電灯を掴んでライトをつけると適当に話を作って、梨乃に聞かせる。
「昔、あるところに美しい娘がいて、この湖に棲む主が彼女を見初めて嫁にした。それで……!」
「ぎゃあ〜!それ絶対ダメなやつですよ。特にこんな湖畔なんて幽霊出そうじゃないですか!」
梨乃が少し怯えながら俺の手をガシッと掴む。
「そんなにお化け怖いのか?」
「ガチで怖いです。絶対どっか行かないでくださいね」
念を押す梨乃に少し笑いながら頷いて懐中電灯のライトを消した。
「わかった。わかった」