極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
私と出身校同じじゃないの。
「その反応、ひょっとして藤原さんも英光出身?」
目を大きく見開く私を見て滝川さんがクスッと笑う。
「はい。先輩だったなんて知りませんでした」
ようやくラーメンを口にしながら返事をすると、滝川さんは面白そうに目を光らせた。
「こんな身近に可愛い後輩がいたとはね」
「確か秘書室の朝井さんも英光で、大学も一緒で、OG訪問でお世話になったんですよ」
秘書室の朝井さんはうちの部の朝井くんのお姉さんで、美人で有能な社長秘書。
「朝井さんと俺たちは同級生だよ。高校、中学と生徒会メンバーでさあ」
滝川さんの話に学校のある伝説を思い出した。
生徒会メンバー……。
北條さん、滝川さん、朝井さん……あー、学園でも伝説になってたメンバーだよ。
三年違うからピンとこなかったけど。そうか。この人たちが英光の伝説だったのか。
みんな文武両道で美形メンバーって言われてたんだよね。
ふたりが伝説の先輩と知った衝撃で残業の疲れも忘れた。
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