極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
「俺もぶり好きだし大歓迎だが、相変わらず敬語だな」
「そこは大目に見てください。名前で呼ぶだけでもかなり頑張ってるんです。それに、仕事では上司なんですからそんな器用に切り替え出来ないですよ」
必死で言い訳したら彼はクスッと笑って許してくれた。
「仕方ないな」
お互いいただきますをして食べ始めるが、私が目玉焼きにウスターソースをかけたら優が怪訝な顔をする。
「目玉焼きにソースかけるのか?」
「え?かけませんか?」
キョトンとする私。
「普通塩と胡椒とか醤油じゃないか?」
彼の話に思わず声をあげた。
「え〜、ウスターソース最高ですよ。うちはずっとソースでした」
私の主張を聞いて彼は新発見でもしたかのように返す。
「へえ、家によって違うのか」
「是非ソース試してください。さあさあ」
ウスターソースを勧めたら、彼は少し躊躇いながら目玉焼きにかけて一口口に運んだ。
「……合わなくはないが、違和感はある」
神妙な顔をする優が何だかおかしくて笑ってしまった。
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