極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
みんな美麗ですものね。
美形の言うことなら栗田さんは素直に聞くという訳か。
「今度同じことがあったら朝井くんにお願いしようかな。私だと角が立つしね」
「お安い御用ですよ。異性に注意された方が従順そうですし。ところで、藤原さん、シャンプー変えました?」
朝井くんが不意にそんなことを言うものだから、一瞬なんて答えようか迷った。
優のところに住んでいて同じシャンプー使ってるって言ったら、どういう反応するだろう。
「冗談言わないでくださいよ」って笑うかな。
「それは……前のシャンプーに飽きちゃって、変えてみたの」
前のはフローラル系でいかにも女の子が使う香りだった。
でも、優のとこのシャンプーは高級ホテルでも使われてるアロマ系の匂いのシャンプーで、香りが気に入って使わせてもらっている。
朝井くん、シャンプーの匂いに気づくなんて鋭すぎるよ。
「やっぱり。なんかよく知ってる人もその香りでちょっとビックリしちゃって」
よく知ってる人というワードが出てきてドキッとする。
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