極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
6、調子に乗ってはいけない
父が知らない女の人とホテルへ入ったことを家族の前で言ってしまった日から、母は私のことを無視するようになった。
兄とは会話するのに、私には見向きもしない。
『お母さん……ごめん……なさい』
何度謝っても母は私を許してはくれなかった。
元々兄と比べて出来が悪かったし、疎まれていたのかもしれない。
あまりにも私に冷たいので、自分は橋の下で拾われたんだって思ったこともある。
そんな私をいつも支えてくれたのは兄だった。
『梨乃、俺を母さんと思え』
泣いている私にそう言って、笑わせてくれた兄。
『フフッ、お兄ちゃんは男だもん。お母さんにはなれないよ』
冗談と思ってそう返したけれど、兄は本気で言ったんじゃないだろうか。
学校の三者面談も、母親に何も伝えないでいたら兄が現れた。
『先生、すみません。うちの両親忙しくて、代わりに俺が来ました』
ニコッと微笑む兄を見て担任の先生は『お前なあ。兄が同席って初めてだぞ』と驚いていたけれど、兄の担任もしていたようで和気あいあいとした面談になった。
兄とは会話するのに、私には見向きもしない。
『お母さん……ごめん……なさい』
何度謝っても母は私を許してはくれなかった。
元々兄と比べて出来が悪かったし、疎まれていたのかもしれない。
あまりにも私に冷たいので、自分は橋の下で拾われたんだって思ったこともある。
そんな私をいつも支えてくれたのは兄だった。
『梨乃、俺を母さんと思え』
泣いている私にそう言って、笑わせてくれた兄。
『フフッ、お兄ちゃんは男だもん。お母さんにはなれないよ』
冗談と思ってそう返したけれど、兄は本気で言ったんじゃないだろうか。
学校の三者面談も、母親に何も伝えないでいたら兄が現れた。
『先生、すみません。うちの両親忙しくて、代わりに俺が来ました』
ニコッと微笑む兄を見て担任の先生は『お前なあ。兄が同席って初めてだぞ』と驚いていたけれど、兄の担任もしていたようで和気あいあいとした面談になった。