Zircan
「止まれ」
リオが5人にだけ聞こえるくらいの声量で言う
その直後、先頭を歩いていたリオの目の前の地面に手裏剣が突き刺さる
「えっ誰かこんなもので俺たちを殺そうとしているのか?俺が作り出す道具の方が何倍も鋭いぜ」
怖がるどころかカラッシュは自分の能力自慢をしている
「そんなこと言ってる場合じゃないだろ。リオの未来予知がなかったら危なかっただろ。こんなもの投げてきたの誰だ」
デリッドは冷静に状況を把握している
何故彼らの正体が分かったのか
それにこんな飛び道具を使うのは少なくとも政府の下っ端ではない
飛び道具といえば使用しているのは拳銃くらいだろうか
まして上層部は武器に頼らなければならないほど弱くはないし、手裏剣を使っている奴は見たことがない
今までの経験上、消去法で俺たち以外のお宝を狙う奴らといえばトレジャーハンターだと推理した
それに全員気配を察知しジルカンと同じ人数がいることを理解した
「おい、こんなところで騒ぎなんか起こすなよ。今からあいつらを撒いてから、ここに来る途中にあった緑色の屋根の喫茶店に集合だ」
リオの話しが終わり次第、6人とも違う方向に走り出す