私の彼は新米悪魔
こんなに自信に満ちて堂々とした魔王が?


『信じられない...。』


『とにかく 俺はお前を気に入った。少し動く....。約束は出来んがな。』


にやりと笑って魔王は言った。


『小僧、お前の〈運命の相手〉がその女ならいいな』

金色の瞳で意味ありげにルシルを見る。


『え.....?』


『ケルベロスと花梨に言われて嫌々人間界に来たが、きたかいがあった。』


『?』


そう言って言いたい事だけ言うと 魔王は来たときと同じように静かに公園から去っていった。


『〈運命の相手〉』


ルシルはぽつりと呟いた。

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