私の彼は新米悪魔
温かい気持ちが胸に広がった。


『えっと....。今度の日曜日、お見合いに行くけどね、しっかり断るつもりだから。』


『.....お見合いって何?』

ぽかんとした顔でルシルが聞いた。


『....えっとね、結婚前提で男と女が会うっていうか....。じゃ、はじめから話すね。』


私は一部始終を話した。


だんだんルシルの顔が険しくなる。


(言わなきゃよかった。)

悪魔だけどルシルはとても穏やかだと思う。


そのルシルが今は眉間に深い皺を寄せている。


氷の冷たさを感じられる青い瞳。
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