私の彼は新米悪魔
『よし。まず涙を拭け。』

魔王の言う通りだ。


俺は服の袖で涙を拭いた。

『いいか。今この辺り一帯はケルベロスの結界で時間が止まっている。』


見回すと誰も動いていない。


音もない。


『この女...優は瀕死だがまだかろうじて生きている....しかし魂の半分以上が抜けている...解るな?』


頷く。


『欠けた魂を補わなければならない。』


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