私の彼は新米悪魔
ケルベロスが残酷な笑みを浮かべたように見えた。


『私の一存で決めてもよろしいでしょうか?』


『好きにしろ。』


魔王が片手を追い払うように振った。


ケルベロスは本庄に近づくと言った。


『では貴方様に相応しい場所にお連れ致します。』


本庄のシャツをくわえるとずるずると闇がある方向に引っ張って行く。


『嫌だぁ...離せぇ!...離せぇぇぇ...』


本庄が叫ぶがケルベロスは意に介さない。
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