私の彼は新米悪魔
『待ったはなし!』

ルシルがぐいっ、と顔を近づける。

思わず目を閉じた。


『ん....?』

(キス、されてない?)


そっと私の手を取り、ルシルは自分の唇の前に持って行くと呪文を唱えはじめた。


とても、小さな声なので何を言っているのかは解らないが、最後の方は辛うじて聞きとれそうだ。




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