私の彼は新米悪魔
ルシルは吐き捨てるように語気を強めた。


『女の...優のすがるように俺を見る顔。瞳は涙で潤んでいた。なぜ俺はあんなに動揺したんだ? なぜ恋人になってやると言えなかったんだ。』



『ルシル様。』
黒猫が静かに言った。


『あなたが本当に魂だけ欲しいのなら、きっとすぐに快諾したでしょう。動揺したのはその方への特別な想いがあるからでは?』
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