もうこれ以上、許さない
邪魔するなら許さない
「もうこれ以上、月奈とこんな関係でいんの無理っ」
うそ…
嘘だよね?
別れを切り出されたあたしは…
ショックで、受け入れられなくて。
とっさに逃げ出すと…
足を踏み外して、階段の下に真っ逆さま。
うそ…
ねぇ風人、嘘だよねぇ?
*
*
*
「…月奈?
月奈大丈夫かっ?」
「んん…
…誉、どうしたの?」
「どうしたのって、うなされてたから…
大丈夫なのか?」
「…大丈夫。
ちょっとヤな夢見ただけ」
そう言ってベッドから抜け出ようとすると。
グイと抱き戻されて、唇を塞がれる。
「んっ…ふっ……」
甘い水音をまとった淫らな熱に、口内を埋め尽くされて舐め回されて…
とろりと身体が溶かされそうになったものの。
その感覚を振り払って、キスから逃れる。
「っ、もおっ。
今日仕事でしょ?
起きたんなら用意しなよ」
「…ほんと、いつまで経ってもドライだな。
俺らもう1年になるし、ちょっとは甘くなってくれてもいんじゃない?」
「甘さが欲しいなら他のコ探せば?
誉ならどんな女のコでもOKしてくれるよ」
そうこの男、松村誉は…
男の色気が漂う、クールな顔つきの究極イケメンだ。
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