もうこれ以上、許さない
「やめて!もう聞きたくないっ」
たまらず、顔を背けるも。

風人は切なげな声で続けた。
「ん…
俺の立場で言う資格ないよな。
だけど言わずに、なんもしないまま諦めるとか出来なくて…
協力してでも仲良くしたかったし」

それで誉との事協力しようとしたのっ?
聞きたくないのに、つい心が食いつくと。

「早く言える立場になりたくて…
この前地元に帰った時、別れ話もちゃんとした」

「っ、うそっ…
なんでそんな早まるのっ!?」
ていうか、それで地元に帰ったのっ?

「別に早まってないよ。
まぁまだ了承してもらってないけど…
たとえ月奈ちゃんにフラれても(●●●●●)、もう彼女とやってく気にはなれないから」
そう言ってすぐ、あっとした顔を覗かして。
片手でそれを覆ったあと、真剣な表情を向ける風人。

「てゆうかもうバレバレだからはっきり言う。
俺、月奈ちゃんが好きだ」

そのストレートな言葉とまっすぐな眼差しに、心が思いっきり貫かれる。

ぶわりと感情があふれ出して、瞳からこぼれそうになったあたしは…
とっさに俯いて、必死にそれを抑え込んだ。


嬉しくて…
だけどやるせなくて。
それでもやっぱり、涙が出るほど嬉しくて…
でもそんな気持ち認めたくなくて。
認められなくて!
なのに、どうしようもなく込み上げる。

その時。
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