もうこれ以上、許さない
そうして、Cyclamenで先に飲み始めると…


「まぁでも、誉と仲直り出来て良かったな」

「うん、心配かけてごめんねマスター。
あと、色々気にかけてくれてありがとう」

「ぜーんぜん。
むしろ俺としては、貸切営業出来なくなって寂しいくらいだし」

「ほんとに〜?
じゃあこれからもお邪魔しちゃうよ?」

「いや大歓迎だしっ。
いつでもお待ちしてまーす!」

自分の居場所がある事に、それだけで癒される。


「てか菊川くんの方も、もう鉢合わせて大丈夫なんだ?」

「んん、そうじゃないけど…
誉と一緒なら大丈夫かなって」

そう、1人だったら風人と飲む羽目になりそうだけど。
誉と一緒なら、今となっては諦めさせるのにちょうどいいと思った。


「にしても今日、ペース早いな」

「…うん、マスターのモスコミュール美味しんだもん」

Cyclamenのそれは、ジンジャーエールではなくジンジャービア(ノンアル)で割ってるから、甘さ控えめでピリリとした生姜の風味が刺激的で、すごく美味しい。

「あざーす!
でも他にも、早くなる理由があんだろ〜?」

うっ、相変わらず鋭い…
< 140 / 348 >

この作品をシェア

pagetop