もうこれ以上、許さない
そんなある日。

「あのさ、月奈明日休みじゃん?
だから、さ…
メシ食ったあと、俺んち寄ってったりしない?」

「うそ、いいのっ?
…大丈夫なの?」
玉城さんにバレたりしない?

「たぶん、大丈夫と思う…
もともと仕事に集中したいって理由で、こっちには来なくていいって断ってたから。
今まで1度も来た事ないし、平日だからなおさらないかなって。
それに、俺らまだ友達みたいなもんだから、家に呼ぶくらいアリかなって…
それじゃ、ダメ?」

ダメじゃない。
って元カノじゃなければ、行きたい欲求に任せてそう答えてたとこだけど…
あたしの場合、玉城さんに見つかった時点でアウトだろうし。
今まで来た事なくたって、別れ話されたら来たくもなるに決まってて…

ていうか前々から気になってたけど、どんな理由で別れを切り出したんだろう?
玉城さんが1度も来てない事を考えると、バカ正直に好きな人が出来たとは言ってなさそうだけど…
プレッシャーになったらヤだから、色々訊けないっ。

そんな調子で返事をためらってると…

「ごめん!わがまま言って。
先に、ちゃんとします…」
バツが悪そうに訴えを取り下げる風人。

やだ行きたい!
し、風人が望む事ならなんでもしてあげたい。
< 167 / 348 >

この作品をシェア

pagetop