もうこれ以上、許さない
うそ、なにそれ、なにその事実…

狂的なくらい愛されたかったあたしにとっては、引くどころか…
嬉しすぎて固まってしまう。


「うわ、ドン引きっ?」

「いや引いてはないけど…
紛らわしいわ!」

そう、だったら今までの苦しみはなんだったワケっ!?

「ごめん!
このままじゃ(●●●●●●)フラれると思って、焦ってたから…」

「だとしても…
あの時玉城さんをおんぶしてたよねっ?
そんな状態でプロポーズする人がどこにいるのよっ」

「ごめん、ここにいました…
けどそれはさっ?
その時の俺の、ありのままの姿だから。
結婚するって事はさ、お互いが背負ってるもんも一緒に背負うって事じゃん?
だから現実を包み隠さずって感じで、問題ないかなって」

なるほど。
ムードの欠片(かけら)もないけど…
過去2度の告白も、話の流れでサラッとされたし。
2度目はラーメン屋だったし。
赤裸々な風人らしいといえばそうだ。
ていうか、あたしもそこで告白したし…
飾らないあたしたちらしいかも。


「それにそんな状態でプロポーズしたら、芽衣の方が惨めだろうし。
そしたら月奈の惨めな気持ちを、少しは挽回出来るかなって」

なるほど…
しかもおんぶした状態なら、玉城さんをないがしろにもしてない。
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