夢に添う 物語
「好きです! 付き合って下さい!」





思いをぶつけられても困ってしまう。

だって、返せるものを持ってないから。





「っあいつが! 今にも消えちまいそうで、嫌なんだよ!」

「………っ女であいつが変わるなら、オレだってやってるよ」





俺はただ、空を見つめる。
興味を持てと言われても、持つことはできない。








だって俺は、俺に興味がないんだ



















「……母さん?」






「母さん!!」





街で偶然見かけた人。






その人は、かつて居なくなった母にとてもよく似ていた…。


いや、似ているなんてもんじゃない。

















生き写しだ。
















「お、れは、ヒスイ…です」

「そう。俺は…ジェイド、だよ」



















ジェイド。
彼との出会いが、俺を変えるなんて、その時は思ってもみなかった…。




















「な、んでお前………」


「君が、ジェイド君…?」


「ほら。それが君の答えだよ」


「これがっ…」


「ッジェイドーーーー!!!」
















『稀― キ セ キ ―蹟』





君に出会って


俺は真実を知る
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