豚は真珠♡


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そこは暗くて凄く寒い場所。
ベッドから起き上がると私はそんな場所にいた。



(ここは…どこ?)



ベッド以外に何もない。
(え。一体…)





そんな事を思っていたら、ベッドの端に突然大量の本が現れた。
(うわ!何これ。なんで突然?)


頭を働かせようと必死になるが中々思考がまわらない。



するとふと、一冊の本に目が止まった。
【殻】
とそこには書かれていた。




恐る恐るその本に手を伸ばす。







が、目の前まで手を伸ばした時、本がパッと消えてしまった。







(え。なんで…)






その瞬間、遠くから自分を呼ぶ声が聞こえてきた。


(え。誰?誰なの?ーーーーーー)






『まこー。たまこー。たーまーこー。』



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『真珠子!起きて!お風呂よ!』
目を開けると目の前にママがいた。

『ん?今…本が…消えて…』

ママ『何わけ分からない事言ってんのよ早く起きてお風呂入っちゃいなさい!』

やっと理解した。
私は夢を見ていたと。
ママは心配そうに私を見下ろしている。

(何だったんだろ。今の夢。)








重い体をやっとの思いで動かし、私はお風呂へ向かった。

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