豚は真珠♡
屋上へ着くとそこには町全体を見渡せる空間が広がっていた。
『わーーーーーー!!!!』
私は驚きのあまり走って手すりまで駆け寄る。
後ろから守人が近づいてきて笑いながら言う。
守人『走ると危ないよ?』
ハッと子供みたいになる私。
守人『あははは。本当に面白いね真珠子。』
笑われて更に恥ずかしくなる。
私が下を向いていると今まで笑っていた守人が急に真面目な顔をして近づいて来た。
あまりに顔の近くまで来るので戸惑っていると守人が口を開く。
『あのさ、俺高校卒業してから海外に行くことになったんだ。』
あまりの唐突さに私は思考が付いていかない。
『え?どういう事・・・?』
守人『親父の会社を急遽手伝うことになったんだ。』
完全にフリーズ。
『え。じゃあもう会えなくなるって事?』
私は今いる屋上から突き落とされたような気分になった。