豚は真珠♡


保健室につくと、先生が顔を消毒して絆創膏を貼ってくれた。

『はい。これでもう大丈夫よ。』
そう言って氷の入った袋もくれた。

『ありがとうございます…』

真理亜『よかったね。大事に至らなくて。』

『うん。ありがとね。真理亜』

真理亜『私は真珠子の守り神だよ。当たり前の事!』
そんな事を聞いて昔のことを思い出した。

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昔小さい頃にコロッとしたこの体型のせいでいじめの対象にされ、神社まで呼び出され、数人の女の子達から、
『デブ、でしゃばんな。』
『キモいんだよ。不潔』
などと言われ何故か木の枝などで叩かれた。
その時後ろから『こらー!!!!』
勇ましい声が聞こえたかと思うと、竹刀を振り回す真理亜が階段を駆け上がってきた。
数人の女の子は驚いた様子でその場を去っていった。

『ありがとう。真理亜。』

真理亜『当たり前でしょ!私は真珠子の守り神だよ!手を出す奴らは許さない!』

そう言って鼻をツンっとさせた。

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そんな事を思い出した。

『先生、ありがとうございました。』
私達はそう言って保健室をでた。

(本当に私は真理亜に助けられてばかりだ。私は何もお返しできてないな。)


教室に入るとクラスのみんながヒソヒソと何か話しているのがわかった。
当たり前だ。あんな大胆に顔面ボール受けたんだから…
真理亜が小声で『気にすんな。』
そう言ってくれた。
席につくと机の上に折り畳んだ紙が置いてあることに気がついた。

(なんだろ。)
開けてみると、

大丈夫ですか?
怪我が心配です。



峰君からだった。
心臓が飛び出そうになりながら恐る恐る後ろを振り返ると峰君が目を少し大きくして、(大丈夫?)と口パクで聞いてきた。

私は(うん。ありがとう。)
と頭を下げてジェスチャーした。

(やっぱり見られていたんだ…。恥ずかしいな。)
そんな事を考えていたら授業が終わるベルがなった。

(なんかモヤモヤする。嫌な感じだ。)


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