豚は真珠♡
そこにいたのは、同じクラスの今野もだった。少し前の席に座って課題をやっているようだ。
頼が今野に近づいていく。
頼『おい。今野!』
今野が驚いた表情を見せた。
今野『ぉお!白路も来てたのか!』
頼『おう。あいつも一緒だ!』
今野がクルッと振り向くいて俺と目があった。
俺は『どうも…。』
そう言って軽く会釈した。
その後、俺達は一緒のテーブルで課題をやることになった。
俺は何故かすごい視線を感じる。
斜め前に座っている今野がさっきから俺をチラチラ見てくるからだ。
『何か…。』
そう言うと今野は手をブンブン降って
『なんでもない。』
そう言った。
(変なやつ。)
そして数時間が経った。
頼『あー。疲れた。もう無理ー!』
気がつくと周りの利用者も殆ど居なくなっていた。
『そろそろ終わりにするか。』
今野『そうだね。体が固まったー。』
そう言って今野は伸びをする。
頼が突然、『あ!』
そう言った。
今野と俺はキョトンとする。
『なんだよ、頼。』
頼『今野って三木さん達と連絡取ってんの?』
今野が突然の事に慌てる。
今野『え…と。知ってはいるけど…』
頼『きた!これだ!』
そう言って頼が指をパチンと鳴らした。
頼『コイツ、三木さんの事気になってるんだけどノロイから未だに連絡先とか知らなくて…。』
今野『そうなの?』
俺は頼を睨み付けたあと、コクッと頷いた。
頼『で、連絡先を今野から教えてもらえば早いかなと思ったんだけど…。』
そう言って俺の肩を掴んできた。
(ん?だけど…?)
嫌な予感…。
頼『俺はそんなにコイツを甘やかすつもりはなくて自分で交換させなきゃと思ってるんだ。』
(でたー。面倒くさいやつ。)
今野が『お、おう…。』と頷く。
頼『そ・こ・で俺は思いついた!夏の思い出を作るのと同時に恋の思い出も作る!』
『ハァ?お前…何を…。』
俺は又睨みつける。
頼『と言うことで!バーベキューを開催します!』
『『バーベキュー?!』』
俺と今野は同時に言う。
頼『そう。峰君のお家にはとても広いお庭があってそこでバーベキューもできるんだ!』
『うそだろ!俺んちなの?!』
頼『そうだ!ここは、三木ちゃんの頼みだと思って…ね?』
頼が金がないのは知っていたが…。
(コイツ…。)
頼『んで、今野に三木ちゃんと真理亜ちゃんを呼んでもらう。完璧っしょ!』
(完璧っしょって…。)