豚は真珠♡
−今野side−
俺は何故か伊藤に腕を捕まれ廊下に連れてこられた。
『痛いな!急に何すんだよ!』
伊藤『あんた馬鹿なの?』
いきなり大きな声を出すからビクッとなる。
『バカってなんだよ!』
伊藤『あのねー。アンタ真珠子の事好きなのはわかる。けどね…。』
『おま…なんでそれを…。』
伊藤はヤバッ!という顔をして目をそらした。
『真珠子から聞いたのか。』
伊藤『あ、うん。相談受けてて。』
『はぁ。だよな。まぁ、いいけどさ。』
それを聞くと伊藤が再び俺の方を向いた。
伊藤『真珠子が好きなのはわかる。でもやりすぎ!真珠子困ってるじゃん!』
『え…。別に俺は普通に接してるだけだし…。』
俺は目を背ける。
伊藤『どこが普通なのよ!あんなに露骨に峰君と張り合ってたら真珠子困るでしょ!』
『わるかったよ…。』
俺は峰に負けたくないという気持ちと、不安から少し強引になっていた。
伊藤『分かればいいけど。兎に角!真珠子はまだ恋愛に慣れていないの!ましてや二人から好意を抱かれてるんだし。もう少し真珠子の気持ちとかタイミングとか見てあげてよ!』
そう言って俺の肩をバシッ!と叩いて教室に戻っていった。
(俺だって初めてなんだけど〜!!!!)